株式会社の行方
バブル崩壊後のあいつぐスキャンダルと経営破綻で無責任経営が問題になり、経営者の責任を明確にせよ、というところからコーポレート・ガバナンスが問題になったにもかかわらず、一方でアメリカ型のまねをし、他方で取締役の責任を軽減するというのはいかにも因循姑息なやり方という以外にはない。これで日本の企業改革が進むとは到底考えられないものであった。
株式会社の行方
1.変化する株式会社
19世紀なかばに近代株式会社制度が確立したが、当時の株式会社の規模は小さく、その産業分野も鉄道、運河、銀行などに限られ、一般の製造業にまで株式会社が普及するということはなかった。そして株主は一部の金持ちで、いわゆる資本化が大株主になっていた。株主総会に出席するのもこういう資本家や金持ちで、資本化が会社を支配していた。したがって株主主権はそれなりに確立していたし、資本も充実していた。財務内容を公開しなかったとしても、お互いに仲間うちで会社の内容をよく知っているので、それほど不都合は感じなかったであろう。